青と蒼の境界

麻生の日々とかお知らせとか書きかけの原稿とか

【金カム】D×R case1【尾杉】

 北海道札幌市。今日の天気は薄曇りで、若干肌寒い。市内には強い風が吹いている。世間はゴールデンウィークまっただ中だ。帰省中の家族連れや観光客も多く、市街地はいつもより賑わっていた。

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【金カム】君を待つ4

 喫煙所を出て杉元の病室まで戻った。平日の病棟は静かだ。ICUとは違ってスタッフの数が多くないから人通りが少ない。処置用のカートを押す音も、患者と家族の話し声もしない。ただ尾形が歩く音がするだけだ。

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【金カム】君を待つ3

 尾形は天井を見上げて、ゆっくり煙を吐いた。偏頭痛のせいばかりでなく頭が痛い。

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6月は仙コミ

6月の仙コミに申し込みましたー。金カム/尾杉で出ます。

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6月に出す本の内容は「D x R」の別な話になるか、今月出した「D x R」を手直しするかは未定ですが、「D x R」は出します。「君を待つ」がどれだけ受けるか知りたいのもあり、「君を待つ」の一部をお試しとして刊行するかも。

「君を待つ」も「D x R」も文庫化したいので原稿が錯綜しているんですよね。10月はHQの新刊も出すので「君を待つ」は支部先行かなって感じです。HQはおそらく大幅に手直しが入るので支部と違う話になっちゃうかも。表紙を描いている時間もないと思うので、最悪写真をペロって貼って終わるか……うーん。わからんです。

とにかくがんばらんば〜。

 

【HQ】気付いて、シンデレラ2-1-1

  二

 明け方の街を駆け抜ける。春先の朝はまだ寒くて、吐いた息が凍っていくようだ。中学生から続けている早朝ランニングは、隣の駅まで走って折り返すのが常だ。赤葦はいつものように隣の駅まで走り、駅前のコンビニでお茶を買った。程よく温かい液体が食道を通って身体の中から温めてくれる。冷える前に飲み干して、ペットボトルを捨ててからまた走り出した。

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【金カム】君を待つ2

 たとえばあのとき、子供を抱えて飛び退かないで駆け抜けていたら、おまえはこんな風にベッドに横たわっていたりしなかったんだろうか。
 たとえばあの日、半休を取らずにいつもと同じ時間に職場を出ていたら、事故に遭うことはなかったんだろうか。
 明日病院に行ったら目が覚めている確率はどれくらいだろう?
 な、杉元。おまえは不死身なんだろう? だったらなんで……目を覚まさないんだ?

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